皆様は風疹はご存知ですか?別名「三日はしか」の名前でも知られています。
風疹は発熱、発疹、リンパ節腫脹などの症状を呈するウイルス感染症です。風疹ウイルスに感受性のある妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群(目、心臓、耳などに障害)を発症する可能性があります。その風疹が流行する傾向が出てきています。
国立感染研究所感染症疫学センターは8月21日、首都圏の風疹患者の急激な増加を受けて緊急情報を発表しました。2018年第32週(8月6~12日)までの累積報告数が139人となり、2015~2017年の同時期の報告数を上回りました。2016年と2017年の年間累積報告数をも超えました。国外での感染(輸入感染)が推定される症例が10人にとどまっていることから、国立感染研究所感染症疫学センターは、既に首都圏を中心に国内流行が発生し始めている可能性が高いとの見方を示しています。交通機関の発達で関西やその他の地域の感染拡大も懸念されます。
男女ともがワクチンを受けて、まず風疹の流行を抑制し、女性は感染予防に必要な免疫を妊娠前に獲得しておくことが重要です。最近は風疹単体のワクチンはなかなか入手し難く、MRワクチン(麻疹風疹混合ワクチン)を使うことがほとんどです。